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企画特集

【’07決戦−参院選・地方統一選】

2市長選、現・新の戦い/大分市・別府市

2007年04月16日

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候補者が交差点近くで演説したが、一部の後援者を除いて歩行者はほとんど立ち止まらなかった=大分市内で

 統一地方選の後半戦のうち、大分、別府の両市長選と、宇佐、中津、別府、日田、津久見、杵築の6市議選、大分市議補選が15日、告示された。社民元職の無投票当選が決まった大分市議補選を除き、いずれも22日に投開票される。市議選は計155の定数に対し204人が立候補した。一方、大分市長選には、無所属現職の釘宮磐氏(59)と無所属新顔の無職、飽翳乎忙瓠複毅后法∧棉椹堋港には無所属現職の浜田博氏(68)と政治結社代表の新顔、菊川勝氏(30)が立候補し、異例な形の選挙戦に。両市のこの日の街の様子を追った。

 ◆大分市

「行政と市民の思いが一致した時に、大分は全国に誇れる町になる。投票で思いを示してほしい」。釘宮氏は午前8時45分、大分市府内町3丁目の大手公園で第一声。会場には支持者ら約1300人(後援会発表)が集まり、国会議員や県議、市議らも顔を見せた。

 一方、ポスターを張らず、選挙運動も本格的にはやらないと言う井氏。午前7時55分、自ら運転する車で市役所を訪れ、立候補の届け出をした。手続きを終えた後、報道陣に対し「選挙情勢を読めば、自分から動く意味はない」。そう話すと再び車を運転して帰宅した。

 午前10時50分。同市玉沢の市稙田支所前で、釘宮氏の街頭演説が始まった。演説を聞く50代の男性は「相手候補は当選の意志がないとも聞いた。これじゃ、選挙にならないよ」。

 午後1時。同市明野のショッピングセンター前に、選挙カーが到着。買い物客や店員ら約30人が演説を見守る。立ち止まって聞いていた会社員男性(63)は「選挙になったと今日知った」と驚いた様子。「相手候補も堂々と政策を訴えないと選びようがない」

 午後4時半、同市中央町のスクランブル交差点で演説が始まった。支持者らが耳を傾けているものの、買い物客らは立ち止まることもなく、そばを足早に通り過ぎる。

 「必ず一票を行使してください。元気にやりましょう」。釘宮氏が力強く訴え、右手を突き上げた場所は、同氏が1期目に取り組んだ「日本一きれいなまちづくり」運動の一環で、歩きたばこが市の条例で禁止されている区域。しかし、選挙カーが走り去った途端、店から出てきた男性は、たばこに火をつけ、横断歩道を渡っていった。

 会社員男性(41)は言う。「新顔候補の顔も政策も知らない。現職が4年間に何をしたのかもよく見えず、投票に行くかどうかもわからない」

 午後5時。JR大分駅前のロータリーに、選挙カーが入ってきた。

 遠巻きに見ていた男性(34)は「選挙なのに、新顔候補がどんな人なのかさえも分からない」。客待ちのタクシー運転手の男性(63)は、車から降りて演説を聞いていたが、「こげん選挙、行く気が起きんわ。投票率は30〜40%だわな」。

 ◆別府市

 楠港埋め立て地への大型商業施設の誘致をめぐり、昨年5月に市を二分する出直し市長選があった別府市。浜田氏は受け付け開始に合わせて、一方の菊川氏は午後5時の締め切り直前に、それぞれ立候補を届け出た。

 市議選も同日の告示。観光ホテルが立ち並ぶ国道10号やJR別府駅と、その周辺の商店街には、市議選各陣営の選挙カーが連呼する候補者名がこだまして、市内は朝から選挙ムード一色だ。

 だが、市長選は無投票なのでは、との声も少なからず聞かれた。商店街で飲食店を経営する男性(81)は選挙戦になったと知って、「去年の市長選が事実上の信任投票だと思っていた」。

 出直し市長選を経て3度目の出馬となる浜田氏は、「定石」通りに午前8時半に出陣式。陣営は「相手が見えない選挙は初めて」と戸惑い、対立候補が出現したらすぐマニフェスト1万6千枚を発注できるよう備えた。

 午後4時45分。菊川氏が「無投票にしたくなかった」と市選管に現れ、届け出を済ませた。菊川陣営が掲示板にポスターを張りだすと、ようやく市長選の選挙戦入りが市内に伝わり始めた。

 「選挙では何が起きるか分からないのが別府」。夕刻、JR別府駅前で市長選候補の演説を聞いていた男性(84)は、いつものことだ、と言いたげだった。

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