愚痴口

■ 「Google日本語入力用正字正かな辭書」をATOK2010にインポートした

正かな使ひにとつてATOKの文語モードは大変便利な代物ですが、正かなで書く時と新かなで書く時とで捨て仮名の扱ひをどうするかといふのが一つ、悩みの種でありました。「『っ』『ゃ』などを小書きしない」に設定してゐると、新かなで書く時に小書きになるやうに入力しても、変換時に捨て仮名がキャンセルされてしまふんですね。しかも小書き入力しないと漢字変換出来ない。IMEの切替とか設定の切替とか色々考へたけど、なんか面倒臭い。

といふわけで、野嵜氏の公開してゐる「Google日本語入力用正字正かな辭書」を、わしの使つてゐるATOK2010にインポートする事にしました。

• Google日本語入力用正字正かな辭書

この辞書、小書き無しの入力でも大方の語を変換出来るので、Android版のGoogle日本語入力での正かな入力には重宝してゐたのですが、これをATOKにインポートする事で

• 新かな使用時は小書き入力
• 正かな使用時は小書き無し入力

とすれば「小書きしない」設定オフで捨て仮名の有無を使ひ分ける事が出来るわけですね。

ただ、あくまでGoogle日本語入力用の辞書なので、そのままではATOKへインポート出来ません。問題は2つ。

• 文字コードの違ひ（Google日本語入力：UTF-8／ATOK：BOM付きUTF-16）
• 品詞名の違ひ

前者はエディタで保存し直せばよいとして、品詞名は両IMEの辞書テキスト等を見比べながら一括置換をかけて解決しました。秀丸エディタ用のマクロを置いておきます。

replaceall "\t動詞(.)(行|変)", "\\t\\1\\2動詞", regular;
replaceall "\t(名|姓)\t", "\\t固有人\\1\\t", regular;
replaceall "\t数\t", "\\t数詞\\t", regular;
replaceall "\t(地名|人名|組織)\t", "\\t固有\\1\\t", regular;
replaceall "\t固有名詞\t", "\\t固有一般\\t", regular;
replaceall "\t動詞一段\t", "\\t一段動詞\\t", regular;
replaceall "\t(.行)動詞(.段)\t", "\\t\\1\\2\\t", regular;
replaceall "\t接尾(地名|人名|一般)\t", "\\t接尾語\\t", regular;

これで一括置換後のテキストをATOKに辞書登録すれば、仕様として読みに使用出来ない語が含まれているもの等を除いてインポート出来ます。必要な方はさうさう居ないとは思ひますが、もし居られましたらどうぞ。